最近は若い方だけではなく高齢者や年配の方でも携帯電話やスマートフォンを使われている方が増えてきていますよね。最新の補聴器はBluetooth機能搭載補聴器やiPhone対応補聴器など他の通信機器やテレビなどと繋がる補聴器が色々と出てきていますが、どれを選べばいいのかイマイチわかりませんよね。
そこで今回は世界的にも有名な補聴器メーカー(ブランド)でもあるシーメンスシグニア・フォナック・GNリサウンドの3つのメーカーから発売されているスマホやiPhoneと直接繋がる最新ワイヤレス補聴器を徹底比較してみます。
ワイヤレスの補聴器は以前からあった
実はワイヤレス補聴器は以前からありました。FM補聴器と言うものがそれにあたりますね。一般的に販売されている補聴器とは違い特殊なタイプの補聴器となりますが、FM送信機から発したFM電波を受信できる補聴器で、難聴児の教育現場などでよく使われています。
一般に広く出回ってきたのがテレビや携帯電話などの音声を多機能なリモコンや中継器を介して繋がるタイプのワイヤレス補聴器です。ただ中継器が必要になりますので、この中継器を常に身につけたり、持ち歩いたりしないといけないのがネックでした。
最新のワイヤレス補聴器は、この中継器を持ち歩かなくてもいい、直接スマートフォンや携帯電話と繋がるタイプの補聴器が増えてきています。
最新ワイヤレス補聴器の主要メーカー比較
シーメンスシグニア・フォナック・GNリサウンドと各メーカーから出ている最新のBluetooth機能搭載補聴器、iPhoneやスマートフォンと直接繋がるワイヤレス補聴器を機能ごとに解りやすく比較してみたいと思います。

シーメンスシグニア シグニアNXシリーズ
自分の声の違和感を軽減させる「OVP]機能搭載のNXチップを搭載。新しいNX通信アンテナで通信も切れにくい。
価格 片耳270,000円~510,000円
フォナック オーデオBダイレクト
独自の「SWORD」チップを搭載したフォナック最新の補聴器です。2.4Ghzの電波を使うので、iPhoneだけではなくBluetooth対応の携帯電話やスマートフォンとダイレクト通信できます。
価格 片耳270,000円~520,000円
GNリサウンド リンクス3Dシリーズ
高性能なスマートレンジチップ搭載のスマート補聴器。豊富なラインナップがある「Made For iPhone」補聴器です。
価格 片耳220,000円~500,000円
機能比較一覧
機種/機能 | シグニアNx | オーデオBダイレクト | リンクス3D |
---|---|---|---|
アイフォンでの電話 | ○ | ○ | ○ |
アンドロイド・ ガラケーでの電話 |
× | ○ | △ |
ハンズフリー通話 | × | ○ | △ |
ストリーミング機能 | ○ | △ | ○ |
通話時の両耳受信 | ○ | × | ○ |
テレビの音質 | ○ | ○ | ◎ |
テレビ設定しやすさ | ○ | ○ | △ |
テレビ送信機器 | ストリームラインTV ¥30,240 |
テレビコネクター ¥19,440 |
テレビユナイトⅡ ¥37,800 |
ラインナップの豊富さ | ○ | △ | ◎ |
スマホアプリ | ○ | ○ | ○ |
細かく解説していきましょう。
iPhoneでの電話
これは3機種とも問題なく大丈夫です。リンクス3DとシグニアNXは「Made For iPhone」補聴器となっていますので、アップル製品との相性はばっちりですね。
ガラケー・アンドロイドでの電話
これはオーデオBダイレクトが一番ですね。オーデオBダイレクトは「Made For All」とすべての携帯電話・スマホと繋がるデジタルチップ「SWORD]を搭載しています。
リンクス3Dは別売りの携帯ユナイトⅡを使うことで可能となりますが、残念ながらシグニアNXはできません。
ハンズフリー通話
こちらもオーデオBダイレクトが一番優れています。補聴器のマイクが声を拾ってくれますので、携帯電話を触らずにハンズフリー通話することが可能ですよ。
リンクス3Dは携帯ユナイトⅡを使えば可能ですが、補聴器のみだとiPhoneのマイクに向かって話さないといけません。シグニアNXも同様にiPhoneに向かって話します。
ストリーミング機能
「Made For iPhone」のシグニアNXとリンクス3DはiPhoneなどのiOS端末なら音楽や動画の音声のストリーミングが可能です。
オーデオBダイレクトはテレビコネクターを介することでストリーミングが可能になります。
通話時の両耳受信
シグニアNXとリンクス3Dは補聴器を両耳に装用していれば電話も両方の補聴器から両耳で聞くことができます。オーデオBダイレクトだけは左右どちらか決めておかないといけません。
テレビ視聴時の音質
リンクス3D用のテレビユナイトⅡはドルビーデジタル対応で高音質です。
テレビ受信設定のしやすさ
シグニアNXとオーデオBダイレクトは補聴器とテレビ送信機を近づけると自動でペアリングしてくれますので、とても簡単です。
リンクス3Dは最初に販売店で補聴器とテレビユナイトⅡをペアリングをしてもらないといけません。補聴器を修理に出した時などは販売店で再度ペアリング作業が必要になる場合があります。
スマートフォンアプリ
オーデオBダイレクト用のリモートアプリは音量の調節やプログラム切り替えなどのシンプルに機能を絞っただれにでも使いやすいように作られています。
リンクス3D用のスマート3Dアプリは雑音抑制や指向性特性を変えたり、頻繁に行く場所のお気に入り設定ができたりと多機能なアプリになっています。
機種ラインナップ
シグニアNXは機能により3つのグレードがあり、形状は電池サイズの違うRICが2タイプと耳掛形の計3タイプあります。
オーデオBダイレクトは機能により3つのグレードがあり、形状はRIC1タイプのみとなります。
リンクス3Dは機能により3つのグレードがあり、形状は耳穴型、外マイク型、RIC、耳掛形と豊富なラインナップがあります。また、高重度難聴向けのエンツォシリーズや充電池と空気電池を使い分けられるハイブリッド充電タイプなどもあります。
まとめ
Bluetooth機能搭載補聴器やiPhoneと繋がる補聴器について比較させていただきました。
比べてみるとワイヤレス補聴器といってもメーカーや機種によってできることが結構違いますね。
お使いの携帯電話によっておすすめ機種は変わりますが、iPhone使用者ならシグニアNXやリンクス3Dが使いやすいと思います。従来の携帯電話(ガラケー)やアンドロイドスマホならオーデオBダイレクトがおすすめです。
耳穴型補聴器を希望の方はこの3メーカーの中では現状リンクス3D一択になりますね。
通信機能以外にも各機種とも独自の特色がありますので、どういった事がしたいか、どういう使い方をしたいかなどがありましたらアドバイスさせていただきますので、お気軽にご相談ください。